プロレス

天山広吉(19分 ドリルアホール式TTD)●小島聡

http://blackeye.cocolog-nifty.com/eye/2005/05/514__662d.htmlより


 凄く久しぶりに『エンタの神様』を見ていたら、いとうあさこというウクレレ芸人がでていた。系統的にはアンラッキー後藤みたいな笑いなんだけれども、一番受けたのが全然受けていないにも関らず、会場大爆笑という乖離ぶりでその編集っ振りが一番強引で面白かった(客の体をみれば笑っているかいないかなんて直ぐにわかってしまうと思うのだが)。ここで思ったのはすでにやっているのかもしれないが、プロレスもエンタみたいに全然つまらなくって盛り上がらない試合であっても、歓声をかぶせて面白くみせればいいのではないだろうか?そうすれば、たまたまザッピングしてワープロをみた視聴者が凄く盛り上がって”楽しそうな雰囲気”を醸し出しているテレビ画面に目を留めるのではないだろうか。

 エンタの話に戻せば、たとえそれがつまらないとしても面白そうな雰囲気と字幕スーパーをつけることによって、全然懐疑心が無い人を自分らのつくるコンテンツを面白いと思わせるように”調教”し誘導する事によって、自分らのつくるコンテンツを受け取って面白いと感じる人達を”生産”できているのではないだろうか。これをプロレスに当てはめると、団体が用意するスポットに大歓声をかぶせて長時間それが面白いシーンなんだということを調教すれば、自然と今の新日本のプロレスを面白い!!と”心底”思う人が増えてくれるのではないかと・・・・・・エンタを見ながら思った。

 長くなったが、試合の感想。ボクシング特訓は期待通り(?)上半期プロレス界における最高級のギャグになっていた。どうみてもフォームは星野勘太郎テリー・ファンクで全然海老石が入っていない。あれじゃあボブ・サップのキック特訓と変わらない。試合終盤には天山がダウンして、前回の試合をオーバーラップさせるようなシーンも見受けられたが、あのドームに来るようなすれっからしの客には受けないだろう。横浜文体あたりでやれば文句なしに盛り上がっているだろうが、ドームであのカード、しかも結果みえみえのリマッチじゃ仕方ない。

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