中邑VS小島

 氷川透「人魚とミノタウロス」を読んだのだが、友人を殺されたにも関わらず犯人探しをしてしまう自分という行動に対して一種の唾棄を覚えつつもついついやってしまうというのは、浦沢直樹の『YAWARA!』で柔道嫌いなのについつい出さされて勝っちゃうみたいな図式に似ているな〜なんて思ってみたり。でもここで探偵として目覚めてどんどん謎解きに傾注していったら凄くつまらない話になると思う。作品事態はロジカルで確りトリック部分に複線であると氷川と生田の回想シーンのある要素を盛り込んであり、広げられていった風呂敷が確りと最後には纏まるという快感が味わえる良い作品だった。ラカンフロイトなどの精神分析に触れるけども、作者理解だろうけど難解な概念をわかりやすく説明されており、この辺りの要約も素晴しいと思った。


 さて毎度のワープロ診断。下記のデータはhttp://blackeye.cocolog-nifty.com/eye/cat271079/index.htmlから転用させてもらいました。

IWGPヘビー級選手権
 △小島聡(60分時間切れ 引き分け)△中邑真輔
 
 今回は伝説的と判断されなかった為か(?)無理やり60分のマラソンマッチを強引に20分に圧縮して放送されていた。各種ブログで指摘されていた中邑の攻撃のヴェリエーションの貧困は幸か不幸か30枠のワープロだっただけにフルタイム見た人よりかは軽減されていたと思う。しかしよくみれば小島が腕ひしぎのセールに多少に差異をつけている事に注目したい。確かに根源的な解決ではなく、非常にアドホックな対処法で中邑の為にはならないんだけども、それにより技は一つだがセールを変える事により多少なりは違った攻防を見せようと努力しているのだとは見れる。思うに攻撃が単調ならばその腕ひしぎに腕殺しの為という文脈を重ねていたら、単調な攻撃でも多少の厚みが加わったのではないかといまさらながら思う。

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